コラム著者 角一 哲児 氏
<資格>
■ 柔道整復師
■ NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
前回、中学生アスリートの体幹トレーニングについて解説しましたが、第2回目の今回は「上半身」のトレーニングをピックアップしてご紹介します。
そもそも中学生も筋トレをしても大丈夫なの?
フィジカルトレーニングと聞いて真っ先に連想されるワードの一つに「筋トレ」が挙げられます。
中学生のうちから筋トレ(レジスタンストレーニング)を行うことにためらいを感じている人も多いのではないでしょうか。
私も「小さいうちから筋トレを行うと身長が伸びなくなる」という話をよく耳にします。
結論から言うと、その話にエビデンスはありません。
「National Strength and Conditioning Association(NSCA)」のポジションステイトメント「青少年のレジスタンストレーニング Youth resistance training.indd (nsca-japan.or.jp)」では、
「子どもと思春期の若者の身長の伸びに対する、レジスタンストレーニングの有害な影響は見られなかった」と述べられています。
むしろ筋トレ(レジスタンストレーニング)を行うことで骨密度が高まるという報告もあり、適切な筋トレ(レジスタンストレーニング)はジュニア時期においても取り入れるべきであると言えます。
しかし、成長期の子どもは、大人と比べると身体が未発達な状態です。
高負荷のウエイトトレーニングよりも、自重トレーニングや軽い負荷でのトレーニングを中心に行うのがおすすめです。
上半身を鍛えるトレーニング方法
上半身を鍛えるトレーニングの中から、中学生でも行いやすいメニューをいくつか紹介していきます。
① プッシュアップトゥローイング
腕立て伏せを行った後、背中に力を入れて肘を天井にあげるように腕を引き上げます。腕の引き上げは、左右交互に実施します。
おもりは使わなくてもいいので、正しいフォームを心がけましょう。
<ポイント>
腕立て伏せ
・頭から足先までが一直線になるようにする。
腕の引き上げ
・腰が上下に動かないように意識する。
■ 実施回数(目安):10回×3セット
※動画内で使用されているソフトサンドベルは現在取り扱いがございません。
② シングルアームローイング
脚を前後に開き、片脚の股関節を折り曲げ、背中が丸くならないよう体幹を前傾させます。背中に力を入れ、肘を天井にあげるように引き上げます。
軽い負荷でいいので、正しいフォームを心がけましょう。
<ポイント>
・背中が丸くならないように姿勢を保持する。
・肘を大きく真上に引き上げる。
■ 実施回数(目安):左右10回×3セット
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